～しかない ：きしもと

最近といっても、もう３年くらい前からでしょうか、「感謝しかない」という言い方がスポーツ選手のインタビューを筆頭にあちこちで見受けられるようになりました。



この「感謝しかない」という表現に違和感しかないのですが、もはやしゃべり言葉ではなく、新聞の見出しにも使われるようになったということは、一般的に受け入れられているということでしょうか。

そもそも「～しかない」という言い方は、ネガティブな使い方をするものなはずです。

例えば「自動販売機でビール買おうと思ったけど、財布に100円しかない」とか「何もやってないからニュースを見るしかない」といったように、数量や選択肢が限られているときに、ポジティブではなくネガティブな気持ちを表すときの言い方です。

それが「感謝」というポジティブな言葉と組み合わさっているので違和感があるのだと思うのです。「感謝の気持ちでいっぱいです」で良いではないか、というか、そう言うべきではないかと思うのですが、どうなんでしょう。「感謝しかない」という言い方は「よろしかったですか」と同じくらい違和感しかないのですが、受け入れるしかないのでしょうか。