前回から今回までの間に読んだ本及び雑誌をご紹介します。
このシリーズ、本さえ読んでおけばネタに困らないという、個人的に素晴らしい企画です。
前回「ぼくの南極生活500日」で知った武田剛さんの著書をもう一冊。
「南極 国境のない大陸」です。こちらは写真集ですね。巻末に同行した越冬隊の隊員一人一人の写真が収められているのですが、これが一人一人の仕事中の「いい顔」が実にかっこよく写っていて、とてもいいです。
次はバイオロギングの渡辺佑基さん。2冊目の本「進化の法則は北極のサメが知っていた」です。
これもまた、とても面白い。生物の体温と代謝に着目して、生物のサイズと成長の関係など、実にわかりやすく、自身の研究のずっこけエピソードを交えつつ書いてあり、あっという間に読んでしまいました。
「ゾウの時間、ネズミの時間」という本がありましたが、それの現代版といった趣です。
ちなみに上の写真は、この本を「分解」したものです。本体にカバー、そして巨大な帯。帯がカバーつまり本と同じ大きさという、もはや「帯」ではなく「外套」ではないかというサイズで、今どきの本はこんなに着飾らないといけないのかと、複雑な気持ちになりました。
お次は、人気バンド「いきものがかり」のギター兼作詞作曲をされている水野良樹さんの本。
いきものがかり結成から大ヒットにいたる現在までの自伝ですね。これもまたとても面白かったです。
デビューしたての売り出し時期のエピソードが一番興味深かったです。当人達しかわからないことばかりですからね。
まだ無名時代。事務所主催でレコード会社をお客さんとして招いて「スター誕生」のように、歌・演奏を披露する場があるそうです。基本的に無名なので、こっちから売り込まないといけない。そこで事務所から、高校野球で甲子園の入場で持つようなプラカードを渡されて、テーブルを回って挨拶をするという「会」があると。まあ、これがいわゆる地元じゃ名の知れたヒーローみたいな人たちが、まるでピエロのようにふるまう姿が恥ずかしいやら情けないやら、読んでいるこっちが、こんなことさせられるなら、デビューなんていいやって気になってしまいました。
さてお次は本ではなく雑誌ですが「アサヒカメラ」。
これは2020年7月号で休刊です。雑誌の休刊というのは復刊なんてことは絶対になく、事実上の廃刊なのですが、なんかの慣例なのでしょうか、休刊といいますね。
1926年4月から続いてきた雑誌が、2020年7月をもって終わってしまいました。
写真やカメラに興味を持ったことのある人は、一度は目を通したことがあるんじゃないでしょうか。
数年前から、というかカメラや写真がデジタルになってから、巻末の中古カメラの広告がグンと減りました。
雑誌の中身もさることながら、この中古カメラの広告が実に楽しかったのです。フィルム時代はカメラとレンズは古いほどエライという文化があったのですが、デジタルになってから、そんなことはなくなりました。同時に広告もどんどん減っていきました。
というわけで、とうとう休刊です。時代といえば仕方のないことなのですが、実に寂しいことです。